後躯麻痺の猫と楽しく暮らす
~家族として受け入れる~
札幌市動物管理センターより2匹の後躯麻痺の猫を引き取った。
後躯麻痺でも、世話の仕方や周りの理解と協力でかけがえのない伴侶となることを報告する。
障害のある猫が自分の不自由な身体を受け入れ、残りの機能を余すことなく使い日常を送る様子は
日々私達に勇気と尊敬の念を抱かせる。一緒に暮らす喜びと、お世話のコツを知ってもらい
障害のある猫を引き取る機会があれば躊躇なく受け入れて頂きたいと強く願う。
症例② タップくん
猫の身体状況によって圧迫排尿の方法も難易度も異なるが、全ての猫が難しいわけではない。
事故等で後躯麻痺、自力排尿が困難な猫が来院したら、治療と並行し早期に排尿処置を施すことで膀胱アトニー*になるリスクを軽減できると考察する。*(膀胱の過剰な拡張により膀胱の収縮機能が欠如した状態)
後躯麻痺の猫は普通の猫が行う事も、非常な努力を必要とする。
しかし残された身体機能を駆使し、猫らしく日々送る姿に感動を覚える毎日である。
本発表で障害のある猫へ、手を差し伸べ易くなる事を強く願う。